自分の意志ではなく転職を繰返してきた保育士の転職支援事例

悪いのはみんな環境のせい!上手くいかないのは保育園が悪いから!私の周りは、悪意と偽善に満ちている!そんな理由からこれまで転職を繰返してきた保育士の転職支援事例!

保育士として、転職を繰り返さなければならなかった理由

 

「私、就職運が最悪で、いつもブラックな保育園ばかりに転職をしてしまうんです。」「新卒の時に入職した大阪府寝屋川市にある認可保育園は、上下関係が異常に厳しく、しんどい・やりたくない仕事は、全部新人にさせて、自分たちは口だけで全く動かないんです。それに対して苦情を述べると、嫌がらせで排除しようとします。馬鹿らしくなって7ヵ月で辞めちゃいました。」

 

「次に入職した保育園は、古い因習(いんしゅう)に凝り固まっていて、何か提案しても、改めようとしない、「そんなことばかり考えていないで、あなたは、ちゃんと子どもの世話をしていればいいの」、と聞き入れようともしません。この保育園では、自分の成長はないと明確になったので、早々に退職しました。

 

「その次の保育園は、思い出すことすら嫌なのですが、人間関係がボロボロで、かげ口や仲間外れが横行している職場だったんですね。私も先輩保育士に親切心で最新の保育技術の視点から、乳児の抱っこの仕方を注意してあげたところ、逆ギレされてしまい、それ以来目の敵のようにイジメの対象にされ、このままでは、自分の精神まで病みそうだったので、3ヵ月で退職する決意をしました。」

 

「次の園では・・・」

 

木村さん(仮名)は、現在大阪府守口市(京阪本線守口市駅か西三荘駅から徒歩10分圏内)にお住いの25歳の利発そうな女性です。25歳で既に6回の転職歴をお持ちで、自分一人で進める転職活動に限界を感じ、e保育士求人.comの転職サポートにお問合せ頂いたようでした。

 

木村さんとの初面談は、木村さんが冒頭のように今までの入職先が、いかにひどい保育園であったのかを、洪水のようにお話頂くことから始まりました。30分以上の時間をかけて、何故転職しないといけなかったのかを語り続けた木村さんは、「こんなブラックな保育園ばかりを選んでしまうのは、自分の保育園を見る目の無さによるものなので、客観的に保育園と私を見て、適切な転職先を紹介頂ける方が必要なのです」と話を結ばれました。

 

 ”私は正しい”が出発点の対話は、成立するか

 

木村さんの転職理由は、個別の話としては、理解できるし、転職に至ったのもしょうがないなと思えるものでした。しかし、それを俯瞰して眺めると、果たして本当にそうなんだろうかという思いがぬぐい切れず残ってしまいました。

そこで私から木村さんに1つだけ質問をさせて頂きました。「転職を重ねてきた現在、自分自身もこのようにしていれば、少しでも、働きやすくなったんだろうな、という改善点はございますか?」木村さんの答は、「私は、子どもたちの保育に対しても一切手を抜かず、やり切りましたし、保育園に対して改善できるところは、積極的に提案もしてきました。また先輩・上司・同僚保育士に対しても、積極的にコミュニケーションを取るようにし、サポートもしてきたので、特に自分自身に改善しないといけない所は見当たりません。」というものでした。

 

木村さんがジョブ・ホッパー(Job Hopper)であることは、私の質問に対する回答で明らかだと思います。ジョブホッパーとは、本来、海外においてはジョブ・ホッピング(Job Hopping)という待遇、スキル、キャリアの向上のために転職を繰り返す行為からきていて、自分のキャリアにしっかり向き合ってきた方、向上意欲が高くチャレンジ精神に富んだ方であるという好意的な受け止められかたをしてきました。

しかし終身雇用制度が根強い日本においては、転職を繰り返すことが、根気がない、継続力がない、責任感がない証とされ、非常に否定的なイメージをもって使われるようになってきました。

 

ジョブ・ホッピングが悪いわけではない

 

私は、日本においても終身雇用制度が急速に崩れてきている現状、本来の意味で行われるジョブ・ホッピングは、もっと評価されて良いと思っています。転職回数が何回以上は無条件に書類選考で落とす、と決められている法人もたくさんございますが、一考すべき点であると思います。

しかし、そのジョブ・ホッピングが自らの目標に則した積極的な選択であった場合に限ります。木村さんのように、問題から逃げるためにやむを得ず繰り返す転職は、やはり少ない方が良いと思います。ただ、「違法な過重労働を強いる保育園」や「保育士を奴隷のようにこき使い、罵声を浴びせ続ける保育園」などのブラックな保育園が存在することも事実です。

そのような保育園に入職した場合は、無理をせず、早めに辞めることをおススメします。病気になったり、保育自体が嫌いになるよりは、早めにスパッと退職されるべきだと思います。

 

ジョブ・ホッパーにありがちな特徴

 

木村さんには、このジョブ・ホッパー(転職を繰り返す方)にありがちな、問題発生の原因を自分の外に求める傾向が色濃くありました。問題の原因を外的要因や環境の責任にしてしまうと、自分は正しいことをしているのに、上手くいかないのは、あなたのせい、と周りに対して攻撃的になったり、批判的になってしまい、職場の人間関係を損なう恐れが強くなります。

木村さんが入職した保育園には、それぞれ木村さんが指摘したような課題や問題が実際にあったのだと思います。しかし課題や問題のない職場が実在するのでしょうか?

完璧な人間はこの世には存在しないわけですし、その完璧でない人間が集まってできるのが職場なのですから、自ずと職場には、様々な改善すべき課題や問題が発生するものなんですね。

 

ケーススタディで知る客観的な自分

 

木村さんの転職を成功に結びつけるためには、入職先で発生した問題が、どんな原因から発生したのかを、きちんと評価をし直すことで、今後の転職先での自身の働き方、コミュニケーションの取り方を検討する必要があると判断しました。

具体的な手法としてロールプレイング形式のケーススタディを行って頂き、その相手の行動・言動を評価して貰いました。

 

シチュエーションとしては、保育士としてまじめに取り組み、子どもから慕われ、保護者からも信頼されている勤続7年目の保育士さんを木村さんに演じ頂き、経験はほぼ皆無の新卒保育士を当社の女性社員が演じ、新卒保育士が学校で習った保育方法を取り入れるよう、ベテラン保育士に提案してくるところを設定しました。

 

その設定で先輩保育士と新人保育士とのやり取りを実践した後、木村さんに新人保育士に対して評価をして頂きました。

 

すると、

 

・まだ何もやりもしない内に生意気

 

・保育に対する考え方の違いがあるのは事実だが、正解・不正解がないのであれば、お互いの意見を尊重するべきである。違った保育方法を参考に紹介することは結構だが、相手の方法を端から否定するべきではない。

 

・実績を出している先輩に対する尊敬の念が感じられない

 

という内容でした。

 

その評価を受けて、先輩保育士の観点から木村さんご自身が実際に過去行った、先輩や上司への改善提案の場面を再評価して貰いました。

 

そうすると、木村さんは、顔を真っ赤にされて憤慨され、「今回のケーススタディと私に起こった事例は全く別物であり、いかにも私が悪かったような批判は許せない!」「見てきたわけでもないのに、私が問題の原因であるかの決めつけは、悪意を感じる。」としばらく、弁解の余地がないほどに、叱責されてしまいました。

 

子どもも同僚も相手の立場を理解することが、人間関係の基本

 

少し落ち着かれるのを待って、今回のケーススタディと同じことが、木村さんのこれまでの職場で行われたとは思っていないこと、木村さんが問題の原因であると考えているわけではないことを、理解頂くようにお話しさせて頂きました。

お伝えしたかったことは、

 

・立場変われば、相手の間違っていない行為に対する評価が、全く変わる可能性があること

 

・言い方、態度は、先輩や上司であれば、伝える内容によって充分に配慮が必要でること

であること

を繰り返し言葉を尽くしてお話させて頂きました。

 

そうすると、「確かに振り返れば、そのように受け取られかねないような話しぶりだったかもしれない」、と次第にとご自身の行動にも目を向けるように、なっていかれました。

 

そのような気づきが、木村さんから出始めたところで、トラブルや問題が発生する原因が、一方的なもののケースは非常に珍しく、強弱の差はあれども双方に原因がある場合が多い。そのことを前提に、どうするのかを検討しないと、もしかするとトラブルを拡大してしまうケースもあることを、お伝えさせて頂きました。

自分に原因があるのでは?と振り返ることは勇気のいることですが、職場のコミュニケーションを良くしたり、深い人間関係を築くためには、絶対に必要であることを時間をかけて、お話をさせて頂き、接触を重ねるにつれて、過去の転職原因を1つ1つ振り返ってみられるようになられました。

 

木村さんは、その後当社から紹介した保育園で就職することになり、色々と問題抱えながらも、トラブル発生の原因を相手だけに求めないように心がけることで、完全な孤立や対立を招く危機的な状況は回避し、他の職員さんとできるだけ対話して解決するようにして働かれているようです。

転職してから4年が経つ今も、木村さんから仕事の相談を頂きます。そのような関係性が築けたということでも、私の心に残る転職事例の1つとなりました。

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